京都大学大学院工学研究科 低炭素都市圏政策ユニット / kyoto Univ. Urban Policy Unit for Low-Carbon Society

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ユニットの目標

都市圏政策の課題とユニットの目標

都市圏政策には、都市計画・交通・環境・観光など多くの要素が関係し、官民の多くの担い手が参画しますので、確かなビジョンと政策を描き、相互に連携しながら進めていくことが必要ですが、現状では以下のような課題が指摘できます。
世界の先進的な都市圏政策は、自動車需要の増大期の手法から大転換を遂げているが、わが国においては、実務者が新しい時代に見合った手法を学ぶ機会が提供されておらず、世界に遅れをとりかねない状況となっている。
都市の「魅力と活力」を維持し、商業や観光の振興も含めた都市圏政策を進めていくには、都市の将来ビジョンを描きながら、当面する 課題にふさわしい政策手法を実行していくことが求められているが、多くの場合、対症療法的な取り組みにとどまっている。
都市交通政策をはじめとする都市圏構造に関連する公共政策が、需要や採算性といった視野にとどまり、都市構造の将来を見据えて 低炭素型都市圏を構築するという視点から行われているとは言えない。
コンパクトな都市圏構造を構築するための新しい公共交通政策であるLRT(Light Rail Transit)・BRT(Bus Rapid Transit)や、道路を新しい使い方に再構成するリアロケーション(Re-allocation)など、世界的に広く普及しつつある施策も、わが国では構想段階にとどまっているものが多く、実現に結びついていない。

以上のような問題を解決するためには、新しいパラダイムの共有化と相互理解を進めながら、多様な政策を展開していくことが必要であり、その実現のためには、都市圏政策の基礎的な知識と新しい政策コンセプトを理解し、合意形成をはじめとするプロジェクト推進の各局面において、卓越した実行力を有する人材が求められています。
また、こういった人材とも連携しながら、自治体等における実際の政策の立案や遂行を支援していく組織も必要であると言えます。とりわけ、都市圏政策は長期にわたって実行していくことが必要であり、継続的に支援していくことができる専門の組織が求められています。
これらの状況を踏まえ、本ユニットでは、都市圏政策を担う実務者に対して新しい時代に向けての政策に関する理論や手法を学ぶ機会を提供し、世界に誇れる低炭素都市圏の形成に貢献する人材の養成を目指します。
また、自治体等が立案・実施する様々な都市圏政策を支援するため、計画策定や政策実施に対する助言や調査・分析を行うなど政策シンクタンクとしての機能も果たしていくことを目指します。具体的には、都市総合計画や総合交通戦略の策定、LRTやコミュニティバス等の公共交通計画の立案、電気自動車等の普及計画、中心市街地活性化計画、地域観光戦略など、低炭素都市圏づくりに貢献する政策の立案・実施の支援を行います。